サーチャーとは?
世界中のデータベースの総数はざっと3,700。この膨大なデータの海の中で、サーチャーは情報の水先案内人の役割を果たす。
データベースが増えるとともに脚光を浴び始めたサーチャーは、別名「情報検索技術者」とも呼ばれる。必要な情報を探り当て、引き出し、その情報を必要とする人に伝達するのが主な仕事。サーチャーが相手にする情報源は、コンピュータにファイリングされた情報つまりデーターベース。電話回線を使って、自分の机の上にあるパソコンから独自のパスワード(暗証番号)を送って、データベースの中に入り込み、そのデータベースから送られてくる情報をパソコンの画面で見ながら探索していく。
サーチャーには、パソコン通信に関する専門的な知識が要求されるほか、情報がどのデータベースにファイリングされているのかについての知識、アクセスしたデータベースの中から必要な情報を的確に探り当てる技術、引き出した情報を分析、加工して、情報検索の依頼者にわかりやすく提供する能力など、専門知識や技術が求められる。また、海外データベースにアクセスするための英語力も必要。ここに、単なるコンピュータ・オペレータとは違う、サーチャーのスペシャリティがある。(VIP,4(8),1988.07から)
サーチャーの仕事内容
さまざまな情報をコンピュータに蓄積したデータベースは世界に約3,700。その内、国内データベースだけでも約1,300。情報の宝庫だが、目的に応じて必要な情報を取り出すことができなければ宝の持ち腐れだ。サーチャーは、依頼者の求めに応じ、パソコンと電話回線を用いてデータベースから必要な情報の検索を行い、見つけだす専門家だ。
仕事は、依頼者とのインタビューにより、どのような情報が必要かを認識することから始まる。利用すべきデータベース、用いるキーワード(検索の決め手となる言葉)などを調べ、検索を行う。検索の結果得られた資料をチェックし、必要な場合には資料の翻訳を行い、依頼者に渡す。
サーチャー資格
特に必要とする資格はないが、技術の認定試験(一級、二級)がある。これを取得しておくと、サーチャーとしての技術が認められることになる。
最近では、サーチャー養成講座もいくつか行われている。
サーチャーの適性
依頼者の希望を正確に聞き取り、理解する能力がなによりも必要。検索はちょうどパズルを解くようにキーワードをいろいろ組み合わせて必要な情報に近づいていくので、論理的に物事を積み上げて考える能力と粘り強さが必要とされる。
海外のデータベースを利用することが多いので、語学力も必要。
サーチャーの将来性
データベースは今後ますます発展する分野であり、企業の新製品の開発などにはサーチャーの力を必要とする場面が増えるだろう。歴史の浅い職業だが、今後は需要が増すものと考えられる。
サーチャーの労働条件
サーチャーの勤務先は主に製薬、化学関係の企業(部門では、研究開発・特許・情報管理など)のほか、シンクタンクや代行検索会社、特許事務所、各種図書館などがある。高度で専門的な仕事であるが、まだ歴史が浅いため、一般事務とほぼ同等の格付けがなされているのが現状だ。ただし、勤務先(特に検索代行会社など)によっては認定試験合格者に対して資格手当を支給するケースもある。
中学生へのメッセージ
日本電気株式会社研究開発技術本部情報特許部 田中徹司さん(28歳)
企業活動には人材・物・資金など欠かせませんが、高度情報化社会へと進む今日、情報は不可欠。
とくに日進月歩のコンピュータ関連企業に働くわれわれにとっては、素早く正確に情報を入手することが使命。研究・開発に役立つ特許情報の検索・提供も、企業活動の中で重要さを増しています。
諸外国を含めた各種のデータベースの検索で注意するのはサーチの方法。間違えば「特許件数ゼロ」と出てしまい、会社に大損害を与えかねません。検索では一つの方法に縛られない柔軟性、分析力、知的好奇心が必要です。またデータには英語も多く、英語の読解力も必要。自分の検索が研究者などに喜ばれたときの気分は最高です。
(「カタカナ職業ガイド102」 1998.07より)
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